【人気の理由】錦鯉の「魅力」と「歴史」とは?

錦鯉の歴史と魅力について(現場レポート)

”錦鯉の発祥の地”である新潟県小千谷市の「錦鯉の里」に訪問し、現場リポートしてきました。(訪問日:2018年9月8日)

鯉の展示だけでなく、錦鯉の文化が発展してきた歴史や鑑賞方法についても展示されており、錦鯉の養殖に役立つ情報を得てきました。

「錦鯉の里」とは?

「錦鯉の里」は、その歴史を紹介し、錦鯉を多くの人達に見ていただける世界唯一の展示施設です。
錦鯉は、春から秋にかけて土の池で養殖するため、産地では澄んだ水で美しい姿を間近で見ることはできません。
このことから小千谷市では、いつでも本場の錦鯉をご覧いただけるよう、1989年10月に小千谷市錦鯉の里をオープンしました。
引用元:「錦鯉の里」ホームページ

鯉を見るだけでなく「餌やり」もすることができ、直接鯉を触ることもできます。

「錦鯉の里」は3つの施設で構成されています。

・4つの池と2つの滝で構成された「日本庭園」

小さな鯉から大きな鯉まで様々な鯉を鑑賞できます。

・15品種200尾余りの鯉が泳いている「鑑賞池」

鑑賞用の立派な鯉たち。最大の鯉は18歳で18kgとのこと。
餌をやると一目散にみんなよってきます。

・資料展示室

様々な鯉の写真と特徴、歴史等の様々な展示がされていました。

錦鯉(nishikigoi)とは?

「錦鯉」とは、色や斑紋があって、観賞魚用に改良したコイの総称です。
色鮮やかな体色が錦にたとえられたことから錦鯉と名付けられました。
つまり、錦鯉は見た目の印象の呼び名であって、魚類分類学上の分類名ではありません。

新潟県で品種改良や養殖が進んだ錦鯉は、今や国内にとどまらず海外での需要が急増しています。海外では錦鯉を「koi(コイ)」、通常の真鯉の方は「carp(カープ)」と呼んで、両者を区別しているそうです。

また、錦鯉は「泳ぐ宝石」とも呼ばれ、昭和43年の第1回全国総合錦鯉品評会が開催されたときに、日本の「国魚」に位置付けられています。

錦鯉の歴史

錦鯉が初めて出現したのは19世紀前半の江戸時代、文化文政の頃と言われています。
新潟県の二十村郷(現在の小千谷市、長岡市の一部)で食用として飼われていた鯉に突然変異で色のついた鯉が最初に現れたのが最初です。
それから改良が続けられ現在の美しい錦鯉へと移り変わりました。
引用元:錦鯉の里パンフレット

錦鯉の魅力

錦鯉には「ボス」もいなければ「いじめ」もなく、穏健な観賞魚であり、平和の象徴とされています。
また、錦鯉には同じ模様がないとされ、体長1メートルを超える巨鯉もいれば、小さな鯉をガラスの水槽に入れて小さいまま室内で飼育することもできます。

とても人に馴れやすく、人が近づくと寄ってきて手から直接餌を上げることもできる愛らしさがあります。
実際に餌をあげるとホントにかわいいです。
さらに、鯉は50歳を超える長生きするため、生涯の友となります。

錦鯉の餌やり

写真:餌上げ体験の写真

鑑賞のポイント

錦鯉の美しさは、「体形」・「色彩」・「斑紋」の3つが基本になります。
全品種の観賞に共通して一番大切な見所は「体形」とのことです。
背筋がまっすぐで、ボリュームがあり、均衡のとれた体形をしていることが重要です。

さらに、鑑賞ポイントとなるのは鮮明で深みのある「色彩」、バランスがとれた「斑紋」そして「光り」「艶」「鱗並び」などが鑑賞のポイントとなります。
撮影してきた一部の鯉を紹介します。

品種:紅白
特徴:赤と白の2色の鯉。日本で紅白は「おめでたい色」であり、人気が高い鯉です。

品種:丹頂
特徴:まさに「日本の鯉!」です。白地に頭が日本の国旗のように赤くなっている鯉です。

品種:昭和三色(しょうわさんしょく)
特徴:赤、白、黒(藍)の三色の鯉。「大正三色」と配色は同じのため見分けがつきにくいです。頭に黒が入っており、胸ヒレの付け根が黒いのが「昭和三色」だと教えてもらいました。

品種:大正三色(たいしょうさんけ)
特徴:配色は昭和三色と同じです。しかし、こちらの名前の「3色の」読み方は「さんしょく」でなく「さんけ」です。頭には黒がなく、胸びれの付け根じゃなく、ヒレの真ん中に黒の線が1本入っているのが「大正三色」とのことです。素人には見分けるのが非常に難しいです。。。

 

その他にも「がい骨のような白黒模様の鯉」や「ゴールドの鯉」、「赤黒の鯉」など様々でずっと鑑賞してても飽きない鯉の魅力を体験しました。

 

まとめ

突然変異の鯉を美しいとする日本人の「美的感覚」が錦鯉を発展させ、今や世界に評価され輸出産業になってます。
このような、日本独自の価値観を「付加価値」に変える取り組みは、今後の日本の1次産業の発展に欠かせない重要なビジネスモデルです。

 

今回訪問し、勉強させていただいた、「錦鯉の里」のホームページはこちらです。
http://nishikigoinosato.jp/
是非、みなさんも実際に訪問して、体験してみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です