「ゲノム編集」とは?遺伝子組み換えとはどう違うのか?

「ゲノム編集」とは?

「ゲノム編集」とは「遺伝子を効率よく改変し、生き物に狙った通りの性質や機能を持たせる技術」です。今、このゲノム編集に注目が集まっています。アメリカのモンサント社等の世界の超大手のグローバル企業が開発を本格化させており、関連技術だけでも2025年には1兆円もの大きな市場になると予想されています。今回の記事ではこの「ゲノム編集技術」についてわかりやすく解説していきます。

「ゲノム編集」はどのような技術なのか?

「ゲノム編集」のメリット(利点)とは?

ゲノム編集の技術を利用すると品種改良の効率が従来の方法では考えられないくらい急激にアップします。
品種改良とはある品種の植物を寒さに強かったり、収量が増えたり、甘みを増やすこのとのできる技術です。(植物以外でも可能です。)例えば、従来は植物の種に放射線の一種である「ガンマ線」を当てて、遺伝子が偶然変化して人間の役に立つのもを生成したモノを新たな品種として使用してきました。しかし、ゲノム編集の技術を使うと、特定の遺伝子を狙って変化させることができるため品種改良の効率は桁違いに向上します。
そのため、植物では作物の量を増産させることだけでなく、「特定の栄養成分を増やしたり」「アレルギー成分を取り除いたり」「長持ちさせたり」といった変化を次々に生み出すことが可能になります。また、養殖魚では筋肉量(身の量)を増やして可食部位を多くしたマダイなどが生産可能になってきています。

「ゲノム編集」のデメリット(問題点)とは?

ゲノム編集によって複数の遺伝子を変化させることで、未知の物質が生成されるリスクが発生する可能性があります。これは、未知の物質であるためどんな毒性があるかはわかりません。
また、たとえゲノム編集でできた食物自体が安全であっても、農薬や除草剤に強い食物ができれば、生産過程でより多くの農薬や除草剤を使うことができるようになります。除草剤には発がん性物質が確認されているものも日本でも広く販売されています。このようなリスクも含めてゲノム編集のデメリットとリスクについては慎重に考える必要があります。

「ゲノム編集技術」と「遺伝子組み換え技術」はどこが違うのか?

「ゲノム編集」と「遺伝子組み換え」の違いはゲノム編集が「自身の遺伝子を書き換える技術」で、遺伝子組み換えは「他の生物の遺伝子を入れて書き換える技術」です。しかし、どちらも未知のタンパク質や害のある成分ができる可能性については違いはありません。

まとめ(今後の発展はどうすればいいのか?)

ここ最近はテレビなどのメディアでもゲノム編集の議論は盛り上がってきています。ゲノム編集の技術はこれからの食料問題や農業・水産業の効率化を目指す上では必要な技術であるとは思います。本当に体によく、農薬を使わない農作物や、抗生物質を使わない水産物などができれば食の安全に貢献できる技術になります。

しかし、現状でゲノム編集食品を何も規制もなくいきなり無法状態にするのはどうかと思います。せめて消費者がゲノム編集食品であることわかるように表示義務はつけるべきです。また、ゲノム編集した生物が自然界に流出した際の既存の生態系への影響もきちんと考えてゲノム編集作物を管理する規制も必要です。生態系を一度崩してしまえば結果的に被害を受けるのは我々人類なのです。

参考書籍:
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