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コンバインでのお米の収穫方法
不耕起栽培で栽培したお米をコンバインで収穫するお手伝いをしてきました。
(2018年10月13日)
不耕起栽培でのコメ作りについてはこちら(不耕起栽培でのコメ作りとは?)
コンバインとは「稲刈り」と「脱穀」、「ワラのカット」までを走行しながらしてしまう画期的な機械です。(ですが、年一回しか使わず、価格は高く、壊れやすいため農家の悩みの種になっているのもコンバインです。)
(↑写真:今回使用したコンバインと運転席)
コンバインは直線走行だとお米をほぼ取り残しなく収穫できます。
しかし、田んぼの「まがり角の稲」や「倒れた稲」があると、コンバインが少しお米を取り残してしまいます。そのため、田んぼの「一番外側の角」や「倒れた稲」は事前にカマで収穫しました。
(↑写真:角とぬかるみの部分のみカマで収穫)
また、コンバインを使う際は田んぼの土が固くないといけません。収穫前には水を抜き土を固めておきます。コンバインはキャタピラがついており、多少の泥の上でも走行が可能にはなっておりますが、完全に土にはまると動けなくなります。
(目安:泥に長靴で踏み込んだ時に、くるぶし以上が泥に埋まる場合はコンバインが泥にはまる危険性が高いです。)
(↑動画:新米のコンバインでの稲刈り)
昔はこの作業を手作業で行っていました。広大な田んぼをカマで刈ると考えると凄まじい労力です。
今回収穫した田んぼは3反(たん)2畝(せ)分の面積で約20俵以上の収獲になるとのことです。農家の専用の単位についてはこちらで解説(農家特有の単位について)
お米の乾燥
収獲したお米は乾燥機にかけて、玄米にして保管します。
今回の乾燥機は他のコメと混ざらないように農協の乾燥機ではなく、個人で管理している方の乾燥機をお借りしました。
なぜ農協の乾燥機を使わなかったのか?
それは、せっかく有機栽培で育てても、農協に持っていくと乾燥機の中で農薬を使ったお米と混ぜられてしまうからです。有機栽培で育てた付加価値の高いお米も、普通のお米と混ざると農協の基準で統一されてしまい安い値段しかつきません。農協に買ってもらえる価格は、自分で販路を見つけて直販した場合の価格の半値以下です。こだわりを持って「安心・安全でおいしいお米」を作るためには自分で販路を確保できなければならないのです。
一方、通常の農家は販売を農協に頼っているため、コメの「形」と「収穫量」のみを重視することになります。(お米の美味しさや、安心・安全は関係なくなります。)
そのため、化学肥料で田んぼの窒素分を増加させてお米の収量を増やし、除草剤や農薬を撒いて手間を減らしてコストダウンの重視します。
さらに、農協は農家に肥料や農薬も指定し、それらの薬品を使ったお米しか買い取らないといった仕組みを作っているため、負のサイクルが続いていきます。。
今、お米づくりの現場はこのような状況になっています。
「おまけ」田んぼの生き物ギャラリー
コンバインで収穫の終わった田んぼを歩いているとたくさんの生き物たちを観察することができます。
おまけで田んぼにいた生き物の写真もアップしておきます。
(↑写真:交尾中のトンボ♡)
(↑写真:休憩中のイナゴ)
(↑写真:必死に逃げ回るカエル)