日本で農業・養殖業ビジネスが増えると食料自給率は上がるのか?

日本の「食料自給率」は本当に上げなければならないのか!?

食料自給率については前のブログでご説明いたしました。
リンクはこちら日本の食料自給率とは?

今回は自給率の考え方についてお話ししていきます。

農業・養殖ビジネスを始める方の中には、「一次産業を盛り上げて、日本の食料自給率を上げるんだ!」と考えられる方もいるのではないでしょうか?
食料自給率は低いままよりも、上がった方が良いのは確かです。
しかし、日本での農業・養殖ビジネスをお考えの方が、この食料自給率の見方を間違えると大きな失敗につながる危険性があります。

カロリーベースの自給率を上げるのは日本では無理!?

食料自給率はカロリーベースと生産額ベースの2種類があります。
一次産業をビジネスとしてやる上では、明確に考え方の違いを理解しなければなりません。

カロリーベースの自給率の考え方。

「カロリーベースの自給率」は食料安全保障の指標であり、”日本の政府”から見るととても意味のある数値です。

簡単に言うと、食料が輸入できなくなった時に、「日本国民を飢えさせないため」の数値です。
そのため、日本政府は食料自給率を高めようと国民に呼びかけるのです。

しかし、これは農業・養殖業を新規ビジネスとしてやっていく方にとっては重要な数値ではありません。

例えば、カロリーの生産量を増やすそうとすると、高カロリーの穀物(小麦、トウモロコシ)や油(大豆、ナタネ)を作らなければなりません。
しかし、これらの作物を育てるには多大なスペース(農地)が必要となります。
日本には広大な土地が少なく、カナダやオーストラリア、アメリカといった広大な農地がある国と張り合っても勝てるわけがありません。

そのため、日本でカロリーベースの自給率を上げるためのビジネスは非常に難しいとの理解が必要です。

グラフ:各国のカロリーベースと生産額ベースの食料自給率。
資料:農林水産省「食料需給表」、FAO“Food Balance Sheets”等を基に農林水産省で試算。

「生産額ベース」の食料自給率はあがる!

「カロリーベース」を上げられなけば、生産額ベースの自給率も上がらないのでしょうか?

生産額ベースの食料自給率の考え方

生産額ベースの自給率は産業としての数値、つまり金額ベースでの話になります。
日本で農業・養殖ビジネスをやる上ではこの”生産額ベース”で商売を考えることが重要になってきます。
生産性を高めて、高い付加価値のある生産物を作ることで、生産額は上げることができます。

具体的にはどんなビジネスがあるのか?

・「広いスペースの割りに儲からない穀物」を作るのではなく、
「小スペースで付加価値の高い作物(トマトや果実)」を作る農業ビジネス。

・「生産性を高め、高単価の魚介類」が生産できる養殖ビジネス。

などなど!!(こういったビジネスは今後、ドンドン紹介しています!)
このような日本に適した儲かるビジネスはたくさんあります。

そうしたビジネスを増やすことで「生産額ベースの食料自給率」は上がるのです。

まとめ

日本だけ鎖国して、カロリーベースの自給率を100%にして、ゆっくりのんびり暮らせる国を作ろうというのであれば、カロリーベースの自給率を高め、質素な生活をしましょうというのはありだと思います。しかし、今の日本は絶対そうはなりません。

グローバル社会となった今、カロリーベースの自給率を増やしても、経済的に貧しくなれば結果的に日本は飢えます。経済力のある今は、政府も新規ビジネスを始める方も「付加価値を上げ、生産額を高め、外貨を稼げる農業・養殖業」を作るのに注力すべきです。

そして、”究極性に生産性の高い技術”が日本発で生まれてくれば、その技術を海外に販売することもできます。
日本企業が海外の農地で生産し、日本ブランドで販売するMade by Japanで逆輸入することもできます。

循環屋としては「究極の生産性」の農業と養殖のシステム作り、組み合わせて、循環型の持続可能な技術を作りたい。

最終的には日本が「カロリーベース」でも「生産額」でも自給率が100%を超えるような未来づくりにチャレンジしていきましょう!!

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