「フランジ」や「タイヤ」などの様々な機器類にボルト・ナットは使用されています。
もし、これらのボルトやナットが「使用している最中に緩んで事故」になったり、
「隙間ができて蒸気が漏れたり」すると大変なことになります。
そのため、ボルト・ナットに締め付け方法には「正しいやり方」があります!
これは「JIS B 2251」で決められています。
この記事では、ボルトの締付け手順をわかりやすく解説してきます。
目次
ボルトの「締付け手順」
ボルトの締付けは下記の3ステップで実施します。
~ボルト締め付け3ステップ~
ステップ1:仮締付け
ステップ2:本締付け
ステップ3:増締め
それぞれのやり方を詳しく説明していきます!
ステップ1:仮締付け
「仮締付け」はボルトを対角に締めていきます。
対角で締める理由は、ボルトの締め付けが均一になるようにするためです。
こうすることで、フランジの間のガスケットがズレて隙間ができるなどトラブルを減らすことができます。
ここで重要なのは対角で締める「順番」です!
例えば、4本のボルトで固定するタイヤの場合は、下記の図の順番で締めていきます。
↑イメージ:4本ボルトの仮締め順序
それぞれを4~5回に分けて徐々に強く締めます。
そして、目標のトルクの100%近くまで締め込みます。
【参考】
「5つ穴」や「6つ穴」のボルトの場合は下記の順番になります。
ステップ2:本締付け
「本締付け」は同一方向の周回締め付けを行います。
(「時計回り」でも「反時計回り」でもOKです!)
これも、全体が均等な締付けになるように行います。
JISではフランジボルトが8本以上の場合は
「10インチ未満の時は4周」、「10インチ以上の時は6周」
という決まりになってます。
↑イメージ:本締めの順序
ステップ3:増締め
「増締め」はすでに締め付けられたボルト・ナットを更に締め込むことです。
増締めをやる理由は下記のような場合があります。
・製品を組み立てた後の確認するため。
・耐久試験の後に締結部分の信頼性を確認するため。
つまり、絶対はずれないための最終確認の締付けが増締めです。
まとめ
~POINT~
フランジやタイヤなどのボルト・ナットを締め付ける手順は
①「対角の順番」で隙間のないように仮締めをする。
②「時計回り」でしっかり本締めをする。
③「絶対に外れないか確認」で増締めをします。
【補足】もし、金属のガスケット(フランジの間のパッキンのようなパーツ)を取り付けたり、精度の高い締め付けが必要な場合は力の計測ができるトルクレンチを使用することをオススメします。
ボルト・ナットの締め付け方が間違いが大きな事故に繋がる可能性もあります。
そのため、正しい取り付け方法をマスターすることはとても重要です。
また、日頃からボルト・ナットが緩んでないかの定期検査も実施していきましょう!
ボルト・ナットの締め付け方が間違いが大きな事故に繋がる可能性もあります。
そのため、正しい取り付け方法をマスターすることはとても重要です。
また、日頃からボルト・ナットが緩んでないかの定期検査も実施していきましょう!