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ネジ穴が潰れる「原因」と「対処法」
現場で作業をしていると、
「ドライバーでネジを回したら滑って、ネジ穴潰れた!」
「ネジ自体が錆びてネジ穴の形がほとんど残ってない!」
そんな「ネジのトラブル」はよく発生します。
ですが、ねじの穴が潰れても諦めるのはまだ早いです!
今回の記事ではネジ穴が潰れた際の対処法について
わかりやすく解説していきます。
【原因】なぜネジ穴が潰れてしまうのか?
ネジ穴が潰れる「原因」はいろいろあります。
その中でも、下記のような原因で発生することが多いです。
~ねじ穴が潰れる「原因」~
・ドライバーがネジ穴のサイズに合っていない。
・ドライバーの押し込みが弱かった。
・手回しが面倒で電動ドライバーを使ってしまった。
・ネジの材質がもともと柔らかい。
・ネジが錆びて劣化している。
そのため、
ドライバーはしっかりネジ穴にあったモノを選定して、
適切な使い方(きちんと押し込みながら回す)をすれば
防げる場合も多くあります。
しかし、それでもダメな場合もたくさんあります。。。
【対処方法】どうやってネジ穴が潰れたネジを外すのか?
ネジが潰れた(なめた)際に
「まずやってみること」は下記の2つです。
①サイズのピッタリ合うドライバーを用意して、
強く押し込みながらゆっくりと回してみる!
(※まずは再チャレンジ!)
②ネジの穴に「太めの輪ゴム」を噛ませて回してみる!
~ゴムを噛ませる方法~
↑イメージ:輪ゴムはネジ穴をカバーできる太さが必要です。
これで取れればラッキーです!
しかし、それでもダメな場合は多いです。。。
その際の対処方法はさらに「2種類」あります。
まずはネジの状況を確認します。
~確認事項~
①ネジの頭の部分が「とび出している」
②ネジの頭の部分が「めり込んでる」
↑イメージ:左は「ネジの頭が出ている」、右は「ネジの頭が埋まっている」
こちらのどちらに当てはまるか確認して次のステップに進みましょう!
①ネジの「頭が出ている場合」の対処方法
「ネジの頭が出ている場合」はネジの頭をつまんで
直接ねじる方法が可能です。
しかし、普通のペンチでつまんでも滑ってしまって、
錆びて固着したネジなどは外すことができません。
そこで、役に立つ現場の必需品が
「ネジザウルス」です!!
↑写真:エンジニア ネジザウルスXP Φ3~10㎜用 PZ-56
現場で評価の高い道具ランキングでは絶対に上位に入る優れモノです。
原理の「秘密」は下記の通りです。
↑説明:パッケージ記載内容
~ネジザウルスの選び方~
ネジザウルスにはたくさんの種類があります。
実際に購入する際はかなり迷います。。。
オススメは「PZ-56」です。
特徴は「2段階のサイズ切り替えが可能」で、
汎用性が高く、軽くてとても扱いやすいです。
とりあえず、これ一本あれば対応できます!!
ネジザウルスの使い方は簡単です。
「ネジをはさんで、持ち手を強く握って、回す」
だけです。
~実際の使用例~
実際に塩水で腐って取れなくなったホースバンドのネジ
で使いましたが、簡単に外すことができました。
↑写真:「錆びて腐ったホースバンドのネジ」と「ネジザウルスで回してる様子」
②ネジの「頭めり込んでいる場合」の対処方法
こちらの場合はかなり厄介です。。
上記のネジザウルスもネジの頭が出てないと使えません。
そんな時につかえる便利ツールが
「ネジバズーカ(NEJI-BAZOOKA)」です。
このツールを使えば下記の写真程度の潰れまでなら
回せる可能性があります。
↑写真:ネジ穴復旧の限界ライン
しかし、これ以上ネジ穴がキレイになめてしまって
潰れてしまうとどうにもならないこともあります。。。
そのため、このタイプのネジが潰れた場合は難易度が非常に高いです。
まとめ(+最終手段)
ネジ穴が潰れてしまった場合の手順のまとめです。
~ネジ穴の復旧手順~
①「ネジ穴にきちんとあったサイズのドライバー」を強く押し込んで回してみる。
②ネジ穴に「輪ゴムを挟んで」回してみる。
③ねじの頭が出てれば「ネジザウルス」で回してみる。
④ねじの頭が埋まっていれば「ネジバズーカ」で回してみる。
この記事でご紹介したのはここまでですが、
これでもどうにもならない場合もあります。
その時の最終手段は
「ネジより太い径のドリルでネジの上から穴をあけてしまう」
しかありません。

この方法でやると、ネジ穴の径は広がって、完全に潰れてしまいます。
そのためなんとかパーツを外すことはできても復旧することができません。

~最後に~
この記事の中でいろいろな方法をご紹介しましたが、
一番大事なのは日々のメンテナンスです。
「錆びていているネジ」や「ネジ穴が潰れかけてるネジ」は
早めに交換しておくことをオススメします。
(面倒で交換しないで付け直してしまいがちですが。。)
そして、このようなネジトラブルを発生させないことが重要です。