目次
なぜ、「副業」に農業・養殖が最適なのか?
「農業」や「養殖業」は生き物を相手にしているため、基本的に「土日も関係なく働くスタイル」になっています。
一方、一般の会社に勤めている方は土日が休みが多いです。そして、2017年の後半からは「大企業」や「政府」もダブルワークや副業を認めるようになってきている中、土日に副業のための仕事を探す人達も増えています。
今回の記事では「土日に副業で働きたい会社員」が「土日にも仕事のある農業・養殖業」での副業をうまくマッチングさせる方法ついて考えていきます!
「副業ブーム」の社会的背景とは?
「副業解禁」の本来の目的とは?
日本政府も働き改革の中で副業に注目しており、世間は「副業がブーム」になってきています。
「副業解禁の目的」は「企業側(雇用者)の考え方」と「働き手(従業員)の考え方」でいろいろと違いはありますが、両者に共通する「副業の本当の目的」は「優秀な人材を育てること(優秀な人材になること)」ではないでしょうか?
そのため、「副業をする上で本当に重要なこと」は下記のような項目になるはずです。
~副業の本来の目的を達成するために必要な3項目~
・本業では得られない「新しい経験」をする。
・「新しい人脈」を作っていく。
・本業、副業ともにイノベーションを起こせるような「新しい情報」を得る。
しかし、実際に副業をする人たちのモチベーションはどんなものかというこんな結果が出ています。
ほとんどの目的が「プラスの収入を得るため」だけになってしまっています。。。
スキルアップは二の次です。。。
「副業の現状」とは?
副業の解禁により、着実にプラスの収入を得ている人が増えてきています。副業の平均金額は月額約7万円との調査結果もでています。(結構な金額稼いでるなという印象です。。)
しかし、その分「本業」+「副業」による労働の長時間化により、体調を崩す人も急増しています。実態としては副業の仕事がただの「本業の仕事の延長」か「単純作業のアルバイト」によるさらなる過重労働なっているような状況です。(これは本末転倒です)
さらに、最近は「土日のみの勤務を求める求人」が前年比の3割増で推移しています。(エンジャパンによる調査)
そして、その人達が求める仕事は「単純作業」である「郵便物の封入」や「データ入力」等の特別なスキルがいらないものばかりです。そのため、こういった単純作業にばかりニーズが集中しています。
これでは副業の本来の目的はいつまでたっても達成されることはなさそうです。。。
副業の本来の目的を達成するための「農業・養殖とのマッチング」とは?
「会社員」は土日だけの副業を探している!ここがチャンス!!
会社員が副業をするとなると、基本的には土日になります。本業でパソコン作業や事務処理ばかりしている人が休み中も副業で同じような仕事をしていても「スキルアップにもならない」だけでなく、「ストレスが溜まって体調を崩す」ことになります。そのため、副業では「非日常で新しい経験ができて」、「体も動かせて」、「新しい人脈もできる」仕事をしなければなりません。
一方、農業や養殖業は生き物を相手にしているため土日も関係なく仕事です。そのため、土日・祝日も仕事を提供することができます。この「農業・養殖業」と「会社員」との休日の違いはチャンスです!
さらに、農業や養殖の仕事は副業の本来の目標を達成するためのスキルアップの要素が多くあります。
「農業・養殖の仕事」が副業の本来の目的達成に貢献できる理由とは?
①非日常の「新しい経験」ができる!!
都会のオフィスで1日中ずーっといても本当に新しい発見はありません。そのため、副業では大きく環境を変えることが重要です。
農業や水産業の仕事は「自然」や「生き物」を相手にする仕事であるめオフィスワークとは全然違った経験をすることになります。また、食料生産携わる一次産業での経験をすることはスキルアップだけでなく、人間の「幸福度も上がる」といったデータも出ているほどです。(データ:農業マーケティングの教科書より)
②「新しい人脈」ができる!!
農家や水産業といった普段とは違った環境に出ていけば、普段の自分のコミュニティでは出会えない新しい出会いがあります。農家は高齢者も多いため、いろいろな先人の知恵を得るための人脈ができます。
③本業・副業ともにイノベーションを起こせるような「新しい情報」が得られる!!
小さい農家や養殖屋は会社員としての「労働者」としてではなく、「経営者」としての考え方を持っています。日々、生き物(植物や魚)をうまく育てるためにPDCAサイクルを回しています。副業でこのような「経営者の思考」で考える機会を得られることは新しいイノベーションを起こす起爆剤になります。
このマッチングの「問題点」と「課題」は?
ここまでで、サラリーマンのような会社員の方々に副業は「農業・養殖」がオススメ!というようなことを書きましたが実現するためには「問題点」や「課題」が多いのも事実です。
下記ではこの問題点と課題についてまとめました。
そもそも農業・養殖業は人を雇うほどの余裕がない!!
農業・養殖業は人を雇えるほど余裕がないところが多いのが事実です。特に小さな農家は家族経営で「人件費は自分たちでやるから原価とは関係ない」というような農家も多くいます。そのため、サラリーマンが副業として得られる給料を払えないといった問題があります。働く側としては収入だけを目的とするのではなく、農作業をすることで授業料なしの講義を受けて「スキルアップ」をしているといった考え方も必要になります。
(※本来は農業が「稼ぎの良い副業」となるよう、儲かる農業に変えていかなければなりません!)
「農家」と「会社員」が出会う場がない!!
現状は農家が働き手となる会社員を探しても見つからないし、会社員が農業の仕事を探しても見つからないといった状況があります。会社員で土日で副業を探している人はたくさんいるのです。さらに、今都市部で暮らしている人でも農作業や養殖業への「関心」や「憧れ」を持っている人は多くいるはずです。ここのマッチングができていない事は大きな「課題」です。
農地や養殖場が「地方にあるため行くことができない」。
土日で農業・養殖をやりたくても働く現場まで車で1時間もかかるようであれば副業として成立しません。そのため、今後は都市部に近い農地の活用や、都市部の近くでの養殖など1次産業を都市部でも可能にしていく取り組みが必要です。
まとめ
農業・水産業が副業の本来の目的を達成するための仕事として最適であるのは間違いありません。しかし、会社員の方々が副業で1次産業をやるのはまだまだ課題が多いのが事実です。
今後は都市部での「生産緑地の農地の活用」や「陸上養殖の導入」をどんどん発展させて、できるだけ都会の人たちが副業として食料生産に携われるような環境を作れるような取り組みを進めていきます!!
~参考書籍~
農業のマーケティングの教科書 食と農のおいしいつなぎ方
岩崎 邦彦 著