「和紙」の作り方と基礎知識(紙すき体験おすすめ施設レビュー)

日本の伝統的な山の資源の有効活用
「和紙」について

地域コミュニティーでの「生態系」の循環と「経済」の循環。この両方を実現するためには、森や山といった自然の資源を有効活用していくことが重要です。山の資源に付加価値をつけて、昔から有効利用してきた製品の1つに「和紙」があります。

先日、長野県の木島平村にある「内山手すき和紙体験の家(かみすき屋)」で実際に紙すき体験をして和紙について勉強してきました。
今回の記事では「おすすめの紙すき体験」「和紙の作り方(基礎知識)」について詳しくご紹介していきます!

「和紙」についての基礎知識

「和紙」と「洋紙」の違いとは?

一般的な紙には「和紙」「洋紙」があります。
明確な定義はあいまいな部分もあって難しいのですが、「和紙」とはコウゾなどの木の皮を原料とし、手すきで作られる紙です。和紙の特徴としては紙の繊維が長いため「薄くても強度が強く、寿命も長く、独特の風合いをもつ」といったものがあります。しかし、原料が限られていて、生産性が低いため値段が高くなってしまうといった問題もあります。
一方、「洋紙」とは木材パルプ等の原料を機械ですいた紙のこと指します。洋紙の特徴としては、コストが安く抑えられますが短い繊維を使うため「強度や弱く、破れやすい」といった特徴があります。

注意:今市場に出ている「和紙」は伝統的な材料で作らない、または手すきではなく機械ですいたものなどがあり「和紙風」の紙も「和紙」と呼ばれています。そのため、「和紙」と「洋紙」の違いが非常にわかりにくくなっています。

「和紙」の原料は何なのか?

和紙の原料には楮(こうぞ)・三椏(みつまた)・雁皮(がんぴ)などがあります。今回の紙すき体験では楮(コウゾ)を使用しました。和紙に使えるのは木の皮だけで中身の木は使えないとのことです。(和紙の原料が希少な理由がわかります。)

↑写真:「楮(コウゾ)の皮」と「楮の中の木」)

「和紙」はどのように作られるのか?

今回の体験で作った和紙が作られるまでの過程は下記のようになっています。

~和紙づくりの工程表~

①楮(コウゾ)を育る・収穫する。

コウゾはクワ科の植物で春から秋の間で3m以上成長します。そして、11月下旬に収穫します。

②かずはぎ

束ねたコウゾを窯で蒸して熱いうちに皮をむきます。和紙作りにはこの皮の部分だけを使用します。

③凍皮・しかわ取り

1月の雪降る寒い時期に皮を水につけて一晩外に出て凍らせます。すると皮の表面の黒い皮が浮いてくるのでその部分を「おかき」という道具で取り除きます。(メチャクチャ寒そうです。。)

④雪さらし

1月~2月の深く雪が積もった上に皮を並べます。すると5~6日で皮の繊維が白くなります。これは、太陽の紫外線と雪の水分からオゾンが発生し、自然の力で漂白されているのです。そうして作られたコウゾは薬品を使わないためふっくらとしなやかで、強靭な和紙の原料となるそうです。(昔の人の経験で科学の力を利用する知恵はスゴイ!!)

↑写真:「雪さらし前のコウゾ」と「雪さらし後のコウゾ」)

⑤煮熟(しゃじゅく)

雪さらしした皮をアルカリ性の薬品で4時間煮ます。

⑥ふしろい

残った黒い皮を清水の中で取り除きます。

⑦打解(だかい)

やわらかくなった皮を打解機で繊維をほぐします。

↑写真:打解してほぐした状態)

⑧紙すき

漉(す)き舟にほぐした繊維とネリ(トロロアオイの根からとった粘液)を入れて、一枚一枚丁寧に漉いていきます。

⑨圧搾(あっさく)

積み重ねた紙床をジャッキで24時間かけて絞っていきます。

⑩乾燥(かんそう)

絞った紙を乾燥させれば完成です。

参考資料:かみすきやパンフレットより

作り方をもっと詳しく知りたい方は「かみすき屋」ホームページ(こちら)を参照ください。

「和紙」の作り方(紙すき体験レビュー)

ここから先は実際の和紙づくり体験について記載していきます。

どんなコースがあるの?

かみすき屋さんでの体験コースはいろいろあるのですが今回はポストカードが3枚作れるコースを選択しました。このコースは体験とポストカード3枚のお土産つきで800円と超割安です。

~他のコース~

コース 価格
はがきづくり(3枚)
色紙判づくり(1枚)
名刺判づくり(5枚)
A4判づくり(1枚)
800円
うちわづくり(1本) 1000円
万華鏡づくり 1300円
時計づくり
テーブルライトづくり
2300円

※詳細は紙すき屋ホームページをご参照ください。

どんな体験ができるの?

紙すき体験では「和紙」の作業工程の⑧紙すき⑩乾燥が体験できます。(⑨の圧搾は枚数が少ないためなしです。)
実際の体験の様子は下記の感じです。

体験①こうぞの繊維とネリを混ぜ合わせる。

原料のコウゾの繊維とネリを混ぜ合わせます。
トロトロの繊維の混ざった液体になります。

↑写真:コウゾの繊維を水に溶いている様子)

 

体験②かみ漉き機で紙をすいていく。

紙すき機は水面に対して垂直にいれるのがコツです。斜めから入れると紙がめくれ上がってしまいます。紙すき作業は和紙の厚みが出るように3回程度すくいます。

↑写真:「紙すきの道具」と「紙をすいている様子」

体験③ポストカードの絵柄入れ。

紙すきをしたばかりの紙の上に色のついた和紙を並べて好きなデザインを作っていきます。(これはやる人によってかなり個性がでるので面白いです!)

↑写真:漉いた和紙に色紙を並べた様子)

体験④乾燥

型の中でできた和紙は乾燥台に並べてドライヤーで乾かせば完成です!!

↑写真:完成した「和紙」の手作りポストカード)

まとめ

やはり、実際に体験すると和紙に対する知識の吸収量がスゴイです。体験してやってみるのは大人も子供も一番重要なことです!

是非、長野県の飯山地域にお越しの際は、スキーや野沢温泉だけではなく木島平村の「紙すき体験」で和紙について学ぶものよいのではないでしょうか?
※木島平村の特産品をお土産に買っていく場合は「道の駅ファームス木島平」がオススメです。

参考資料:「かみすき屋」のパンフレットとホームページ

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